長女は、保育園から私立の幼稚園へと進学した。
保育園入園当初、私はワーキングマザーとして、保育園→近所の公立小学校と進学するのが当たり前だと思っていたのだが、どこをどう間違えたのか、なぜか気づくと私立幼稚園→私立小学校進学という「お受験の世界」にどっぷりとはまってしまっていたのだ。
この私立幼稚園→私立小学校という一種独特の世界について、私自身の経験を踏まえシリーズでお伝えしていきたい!
第一希望だったのに、保育園が合わない!!
もちろん当初は保育園に小学校入学まで通うつもりでいた。
そのために、妊娠中に保育園の見学もしたし、申し込みについてもしっかり下調べした。
その甲斐あってか(土地柄、待機児童がそれほど多くはない)、第一希望の保育園に決まることが出来たのだ。
その保育園は、いわゆるマンモス園で、伝統のあるところだったが、かなりスパルタ式な教育を行っていた。そして、なんとそれが娘の性格には全然合わなかったのだ!!
これは、入ってみなければわからなかったので全くの誤算だった。
先生たちも、フラッシュカードや楽器の演奏をさせることをノルマにされているらしく、親から見ても始終カリカリしていて、園児を可愛がって保育する姿勢に欠けているように感じられた。
入園前は、小学校まで塾がわりに勉強を教えてくれるいい保育園だと思っていたが、入ってからがっかりなことがどんどん増えていった。(もちろん合うお子さんもいるのだろうが……)
そんなとき、知り合いの学校関係者から「働くママについてヒアリングがしたい」という申し出があった。お世話になっている方だったので快諾し、ヒアリングの中で、今の保育園の不満とかをぶちまけた。
そんな中で「幼稚園に興味ない??」というまさかの言葉が。
幼稚園なんてワーキングマザーに無関係だと思っていたので、本当におどろいた。
どうやら系列の幼稚園が少子化のあおりをうけていることから、共働き家庭の子供の受け入れも検討しているらしい。
その幼稚園は、お坊ちゃま・お嬢様校として知られる学校の系列園で、セレブな子供たちが入園していることで知られていたが、このご時世、お金持ちもめっきり少なくなり、なかなか園児集めに苦労しているらしい。
その昔は何倍もあった倍率も、いまは定員ぎりぎり状態だとか……。このままではいけないと、経済的にも比較的余裕があると思われる共働き家庭に目をつけたそうだ。
だが、話をきいていると「延長保育が5時まで」とのことだったので「5時に仕事が終わるのに無理ですよー!」という話になってその日は終わったのだった。
だが、それからしばらくして、
「延長保育、6時までに変更することにしたから、体験保育に来てねー!!!」
と驚きのお電話が。
これが、私と娘が私立幼稚園へと足を踏み入れるきっかけになったのだった。
誘惑の体験保育~保育園と幼稚園って全然違う!~
それから体験保育のパンフレットをもらい、誘われるままに気軽な気持ちで参加した。
当初、子供は2歳児。ちょうど次年度の三年保育入園の対象児だった。(その私立幼稚園は、4月から6月ごろにかけて体験保育を数回行い、その後幼稚園説明会(願書配布)、9月頭に受験という流れ)
そのときは、園庭の遊具で遊んだり、お花を植えたりするイベントだったと思う。
だが、そのとき私と娘はカルチャーショックを受けた。
「保育園と全然違う!!!!」
まず、幼稚園全体に手がかけられて行き届いており(もちろん外部者がくるのだからキレイにしているのだろうが)、保育園のようなごちゃごちゃとした生活感がほとんどなかった。
保育園にくらべて、明らかに開放感があった。
そして、幼稚園の先生がとってもやさしい!(これは園にもよると思うが……)
普段スパルタで不機嫌な保育園の先生に慣れていた娘はすっかり感動してしまい、たった一回の体験保育で幼稚園の虜になってしまったのだ。
「幼稚園に行きたい!」
帰り道にはすでにこう言っていた。
まんまと知り合いの関係者の策略にはまってしまった私たち親子だった。
それから、何回か体験保育に参加し、すっかり親子共々幼稚園入園に心が傾いてしまった。
そして私たち親子の、今振り返るととーーってもいい加減な「幼稚園受験」が始まったのだった!!